一つでも偏差値の高い学校に入れたい。どうにかして塾でやっているこを理解させたい。
一つでもクラスをあげたい。・・・
カリキュラムに追われ、多量の宿題に追われ、・・・頑張らせてきましたが、・・・ある
時、ふと、疑問に思い始めたそうです。
果たしてこのままでいいのだろうか。いつになったらこの子はできるようになるんだろう
か。・・・
学年が上がるにつれて、どうしても、教えるときに感情的になり、子どもも怒りだす。こ
のようなことは、4年生の終わり頃から起きてきます。・・・
このような内容の相談を、これまで数多く受けてきました。
受験界は、できる子に合わせたシステムになっています。
できる子にとっては、早いカリキュラムや多量の宿題は有効的です。処理していくことが
できるからです。そして、このような子どもが偏差値の高い有名中学に合格して、結果を
出していきます。そのために、早いカリキュラムに合わせて、多量の宿題をやることが、
正しい方法だと考えられています。
しかし、それでいいのでしょうか、早い時期から、全ての子どもに、同じことをやらせて
頑張らせようとすることが正しいことなのでしょうか。
多くの子どもは、早い時期から頑張らせられ、ふるいにかけられていきます。ふるいにか
けられた結果、多くの子どもの中に『自己否定』が芽生えてきます。そして、育つはずの
『やる気』が、いつになっても育っていかないのです。
子どもたちの『やる気』は、成功体験の積み重ねから生まれてきます。成功体験の積み重
ねが、『自己肯定感』を育んでいきます。そして、『自己肯定感』をもった子どもたちは、
前向きな気持ちで、がんばる子に育っていきます。
親のやるべきことは、『自己肯定感』が育つ環境を子どもに与えることだと思います。
「なぜ、ここで、転塾生がよみがえり、がんばり始めるのか」
実は、その理由は単純で、ここには子どもたちの『心』をとらえるものがあるからです。
どうしても、人は『形』を求めてしまいます。設備の良さ、カリキュラム、合格実績、そういうものに意識がいき、その『形』にとらわられてしまいます。能力の高い子たちは、『形』にとらわれることなく結果を出していきますが、多くの子どもたちにとっては、立派な『形』についていくことが出来ず、やがてそれが重荷になっていくのです。 いくら「がんばりなさい」と励まされても、土台となる足元に力が入っていかなくなっていくのです。
RОN塾では、「がんばりなさい」ではなく、一緒に『がんばろう』という姿勢です。いわゆる『かまい』です。
◎ 認められ
◎ 癒され
◎ 自分を取り戻し
◎ がんばりたくなります
こんなに、親が楽をしていて、いいのかと思いました。
上の子の時は、大手塾通わせていましたが、宿題をやらせるのが大変だっ
たし、受験が近づくにつれて、塾に行きたがらず、家で過去問をやせなく
てはいけなく、常に家の中は険悪状態でした。
下の子は、この塾に変えてから、自分から塾にいこうとするし、「勉強し
なさい」と、叱ることもほとんどありませんでした。
その子と出会ったのは、昨年の春です。大手塾を取り巻く雰囲気に我慢ができなくなった母親が、転塾を考えてその子を連れてきました。1時間ぐらい算数の個人指導をしながらおしゃべりをすると、本人も納得しRONに入塾してきました。
一言で表現することは難しいのですが・・・基本的には勉強することが嫌いな子です。ところが、塾の中ではがんばり屋さんになりました。
春から開始した日曜の補講授業でも、4時間の算数・問題演習の間も、黙々と問題に向かい続けていました。算数の基礎学力はその時に養ったものです。
勉強嫌いな子にありがちなことですが、暗記科目である社会を嫌っていました。しかし、塾の中で、たっぷり、知識プリントや入試問題を解かされているうちに、自然に問題が解けるようになっていきました。
三者面談の時には、
「家ではほとんど勉強しないのだが、何かやらせたほうがいいのでは?」ということでした。
「塾で真剣に向かっていますので大丈夫です。」
そんなやりとりが続いた子でした。
今でも思い出すことがあります。浦和明の星の合格発表の日に、狐につままれたような顔してお母さんが塾にきました。「合格するはずがない」と信じていたようです。
「私は、合格すると思っていましたよ」 お母さんは首を傾げていました。
そして・・・
慶応の一次は合格しましたが、二次の合格は頂けませんでした。鴎友学園への進学が決まりました。
塾では、机に座ると上履きを脱ぎ、それを足にひっかけ器用にクルクル回しながら問題を解いている子でした。
今の鴎友学園は、学園を育ててきた吉野先生が校長になっています。これからも伸び続ける学校です。信じてがんばって下さい。
この子のお兄ちゃんは、この塾の卒業生です。お兄ちゃんは、本当にマイペースな子でした。そのペースを大切にし、ゆっくり育てながら受験に向かわせていった子です。
おそらく、弟はお兄ちゃんとは違い、大手の塾でもやっていけると親が判断したのでしょう、そのため、弟の受験勉強は大手塾から始まりました。
ところが、その子も根本的には、マイペースな子で、お兄ちゃん以上に納得しないと前へ進まない子だったのです。
どの子にもいえることですが、やらなければならないと自覚するまでには、長い短いはありますが、一定の時間がどうしても必要なのです。
そこに至る前に、不安になり、家庭でいじりすぎると、やる気を奪い、かたちだけの勉強で終わってしまいます。
お母さんも色々手を尽くしたようですが、大手塾で一番下のクラスになってしまい、本人が行きたいと言っている学習院を受験するどころではなくなり、この塾に転塾してきました。
この子にとって大変良かったのは、
まず『やらされている』が『やっている』という意識に変化していったことだと思います。圧迫感が無くなり、やればできるという意識に変わっていきました。教えたことが納得できないと、納得するまで残るようになっていったのです。
そして、信頼関係を築けたことです。家庭の方では、私のことをRON大佐と呼んでいたそうで、こちらが話すことは納得して実行していってくれました。
今年の学習院は応募者数が大きく増え、予想以上に難しくなっていました。そのなかで最高の戦いをしてきました。この子の最後の戦い、入試時の伸びには目を見張るものがありました。2日の学習院の入試が終わった後、問題を解説しながら、よくここまで考えることが出来るようになったと、うれしくなりました。
さて、今年の6年生にも学習院を目指している子がいますね。君のようになるように育てていきます。
この子の成長には、RON進学塾の本質があるような気がしてなりません。
面接練習の時に大泣きし、本番の横浜雙葉の面接の時も大泣きした、泣き虫さんの子が、受けた学校にすべて合格していったのです。 特に、危険性のあった2日の鴎友学園に、当たり前のように合格したのには、あっぱれとしか言いようがありませんでした。『強かった』その一言です。
受験後に、ご両親が挨拶にみえ、決まるまでは、はらはらドキドキでした。と話していましたが・・・・
私には、12月・1月の様子を見ていて、泣き虫のこの子の強さを感じていました。この強さがどこからうまれてきたのかを、時間をかけながら今後に書いていきたいと思います。
この子のことを書くことによって、RON進学塾の本質を伝えることができると思います。
子どもが向かっていく上で一番大切なことは、『自己肯定感』だと思います。単純に、良いものを与えたから子どもが伸びるわけではなく、根底に『安心感』や『安らぎ』や『楽しさ』がなければ子どもたちは向かっていこうとはしません。
この子が転塾してきて一番驚いたことは、教師を身近な存在に感じたことだと思います。
『RONちゃん』『もじゃ』『たけちゃん』・・・このように子どもたちが教師を呼び合っている中に加わり、その子も自然に『RONちゃん』・・・と呼ぶようになり、親近感が湧き、そして、楽しさや安心感を感じていったと思います。
次に、その子をいじったり、強制しなかったことです。今年の受験が終わった後にいただいたメールの多くにも、『ありのまま』を認めてくれて・・『伴走』してくれて・・
という言葉が多くありました。認められ、待ってくれる。すると、その子の持っている能力が徐々に開花していき、自信になり、最後のがんばりにつながっていきます。
最後になりますが、徹底した『基礎学力』を身に付けたことです。最後まで繰り返される基礎事項の確認テストに、その子は真剣に向かっていきました。特に、社会においては、四谷の模擬試験で20番台をとるまでに成長していきました。
君のおしゃべりは天下一品です。君の明るいおしゃべりには、暗いイメージの受験勉強を吹き飛ばす勢いがありました。短い期間でしたが、長時間、一杯おしゃべりをしながら楽しく勉強することができました。残念なことは、もっと早い時期に出会っていれば、進学校は変わっていたと思えてならないことです。
1番の思いでは、夜遅くまでかかりましたが、予備問題をしっかり解ききり、『比を利用した平面図形』の範囲の確認テストで満点を取ったことです。
この満点が自信につながっていったような気がしてなりません。入試問題でも図形の問題を楽しそうに解いていました。
転塾して、「勉強が楽しいと、家で言うようになった」と、涙目で、嬉しそうに、お父さんやお母さんが話してくれたときは、私も涙が止まりませんでした。
中央大横浜が、港北ニュータウンのサレジオ学院の近くに移転した時は、神奈川大付属中のレベルが下がると思っていました。ところがその予測を裏切り、レベルが上がっているような気がします。そして、大学進学実績が上向いていることもあり、今後も人気が衰えることはないと思えます。
今回は、神奈川大学付属中に進学を希望した男子のことを書きたいと思います。
その子の醸し出す何とも言えない温かい雰囲気は、言葉で表すことができません。行うことが全てマイペースで、好奇心が旺盛で、何を考えているか分かりません。(実は本人も分かっていないのです。)
その子は神奈川大学付属中に入りたいと、6年生の途中に大手塾から転塾してきました。言われたことに対しては、マイペースで反応の薄い子です。親がヤキモキして、大手塾に通わせ、個別指導にも通わせ、どうにかしようともがいてきたようですが、まったく効果がなく、この塾に相談にみえました。
『神奈川大付属中に進学したい気持ちは持っていますが、勉強に関しては、ただやらされているという意識しか持っていません。』
『やらされているという意識のままにしていると、やがて反抗心が芽生えて、勉強自体が嫌いになっていきます。そして、子どもによってはごまかしの勉強が始まります。』
実は、単純なことで、この子だけではなく、多くの子に当てはまることですが、待つことが必要なのです。次々にやることが増えてくると、自分でどうしていいのか分からなくなってきます。そして、一番いやがることは、『やりなさいという言葉と、多量の宿題です。』
この子にたいして、この塾でやらせたことは、実に単純です。やりなさいという姿勢ではなく、一緒にがんばっていく姿勢で、どっぷり塾内で勉強させていったことです。やがて、その子はこの塾でやることだけに意識をもっていくようになり、気持ちも軽くなり、本人の口からも、「もっと早くから通えばよかった。」という言葉がでるようになりました。
大手塾から転塾してくる子にはいくつかの特徴があります。
まず、算数を中心に勉強してきたために、覚える習慣が身についていないことです。社会は、授業後や授業のない日に、地理・歴史・公民と、モジャにしごかれていました。
もう一つ問題なのは国語です。書かないのです。書けないのです。大手塾からの転塾生で多いのがこういうタイプです。どうしても算数を中心に勉強してきたために、国語に対して興味をもたなくなっているのです。モジャに色々な入試問題を解かされ、自然に感覚が育っていきました。